はじめての介護

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介護保険の手続きって?

家の書斎で、アーリータイムズを片手に、介護保険の手続きを調べた。65歳を過ぎている父は介護保険の保険証を持っているが、それだけでは給付を受けることができないらしい。本にはやたらと「要介護認定」という言葉が出てくるが、要は役所に介護申請をして、介護が必要なレベルの認定をしてもらわなければならないのだ。
父が退院するまで、あと6日。私は介護申請をするために、役所にいった。受付のおばちゃんにどこで介護申請をするのか尋ねたところ、「福祉センターですよ」といわれた。自治体によっては役所で対応できるところもあるそうだが、福岡の場合は福祉センターで受け付けているのだという。
「○○区の福祉センターにいってください。そこの福祉・介護保険課にいけば、申請できるから」と、小太りな案内係に背中を叩かれた。ひりひりする背中の痛みに、なぜか心地よさを感じながら私は福祉センターに向かった。
窓口にいくと、「要介護認定・要支援認定申請書」と題された書類が渡された。申請者(この場合は私)の氏名や被保険者(父)との関係などを書く欄に加え、介護が必要になった原因や主治医の氏名を書く箇所まであった。私は順調に必要事項を記入していったのだが、ある箇所にさしかかるとペンが止まってしまった。ポケットから携帯電話を取り出すと、迷わずボタンを押した。
「はぁ?お義父さんの生年月日?なんであなた知らないのよ!」
妻はあきれた声でいった。私は父の年齢は覚えているが、正確な誕生日を忘れていた。確か、7月の8日か9日のどちらかだったと思うのだが、記憶が定かでないのだ。
「ちょっと、あなたも自分の介護申請をしてきたら?」
今年、33歳になる私はまだ介護保険の対象者にはなっていない。介護保険料を納めるのは40歳からで、65歳以上でないと給付を受けることはできない。40歳以上でも特定の病気によって介護が必要になったとき以外は、保険の対象にはならないのだ。私は妻の冗談を聞き流して、書類を完成させた。
要介護認定の手続きは以下のようになる。まず、申請後、保健福祉センターの職員が自宅に来て訪問調査をおこない、その結果を全国一律のコンピューターソフトを用いて、要介護度の一次判定を下す。そして、主治医の意見書作成、地方自治体の介護認定審査会による二次判定を経て、要介護度の認定がされる。介護申請を出したら、次のステップは父が退院するまでお預けとなった。

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